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はじめに

DroidKaigi 2026に参加してきました。この記事はその参加レポートになります。 毎年何気なく参加していて、今年も勤務先の助力を得て参加させてもらいました。ありがたい限りです。

ただ、今年はいつもより明確な目的を持って臨みました。日頃の開発で感じている課題を解決する策がないか知りたかったからです。抱えていた課題は次の2つです。

  • 動作確認がいまだに人の手で行われている
  • 人間のレビューが遅い

この2つの解決策、もしくはヒントを持ち帰る。それが今年のテーマでした。

Day1: ワークショップ

1日目はワークショップに参加しました。JetBrainsの方の解説を受けながら、Kotlin Multiplatform、Compose Multiplatform(以下CMP)、Koogの開発を体験するという内容でした。 用意されたリポジトリのコードに課題が与えられ、それを解いていく形式でした。題材となったコードは下記です。

ワークショップ中にCMPとリキッドグラスをいい感じに混ぜて表示するデモが見られました。CMPの上にリキッドグラスを乗せられるというのは新しい発見でした。

一方で、前年にも参加していた私にとっては既知の内容が中心でした。Koogが新しいトピックだったので参加を決めたのですが、それ以外は前年に扱われた内容と重なる部分が多く感じました。

そこで、自分の学び方や目的に照らすと、ワークショップという形式をどう活かすのがよいのか考えるきっかけになりました。 手を動かして学ぶこと自体には価値があると思います。ただ、私の場合は学習効率だけを考えるならAIとペアプロしながら進める方が速く感じます。 もしかしたら一人では学習を進めにくい方には、このような形式の方が良いのかもしれません。

Day2-3: セッションで得た知見

昨年に引き続き、AI関連のセッションは多かったです。それ以外にもAndroid固有の分野に踏み込んだものやソフトスキルに関するものなど、幅広いラインナップでした。 Androidアプリを10年以上開発していますが、まだまだ新しい発見があります。

個人的に特に参考になったセッションを3つ紹介します。

なんとかする力 〜Androidエンジニアからマネージャー、さらにその先へ?〜

セッションページ

不確実性の話がメインのセッションでした。聴きながら、エンジニアリングとは何かを思い出せたような気がしました。

印象に残ったのは、「なんとかする」ことを諦めるとストレスフルな環境になるという話です。これは完全にその通りで、自分の経験でも、コントロールできる変数が少ないプロジェクトほど辛く感じます。 心理学でいう学習性無力感に近いものだと思います。

デバイス操作はAIエージェントの時代へ。mobile-mcpを活用したAndroid UI/E2Eテストの挑戦

セッションページ

自分が抱えていた課題の1つ、「動作確認がいまだに人の手で行われている」に直球で刺さるセッションでした。

以前、AIによる動作確認を自分でも試したことがあります。そのときは別のツールを使っていたのですが、ボタンのタップすらまともにできず諦めました。その体験があったので、まだ実用段階ではないだろうと思い込んでいました。このセッションで、AIによる動作確認の現在地を知ることができました。

この分野のツールは定期的にウォッチしていたつもりでしたが、mobile-mcpはキャッチできていませんでした。有用なツールの存在を知れただけでも、参加した価値がありました。

AIがレビューする時代に、Androidエンジニアは何をレビューするのか 〜土台づくりとレビュー再設計〜

セッションページ

もう1つの課題「人間のレビューが遅い」に対応するセッションです。私が重要だと感じた点は以下の3つです。

  • AIのレビュー精度を高めるには、コンテキスト=ドキュメントを充実させることが必須
  • 合わせて単体テストやScreenshot Testingを充実させ、AIが動作の正しさを検証できる状態を作る
  • PR(Pull Request)を「振る舞いの変更」と「構造の変更」に分け、後者ではAIレビューを主に活用する

特に3つ目が刺さりました。AIにレビューを任せられるかを一律で考えると判断に困りますが、変更の性質で切り分ければ、任せられる領域はあるのだという学びがありました。

スタンプラリーの設計が良かった話

技術の話から少し離れます。毎年参加して感じるのが、スポンサーブースのスタンプラリーの設計が良くできているという点です。

自分のように初対面の方とのコミュニケーションが苦手な人間は、第一声をどうかけるかを考えすぎてしまい、そこで止まります。スタンプを押してもらうというやり取りが挟まると、この第一声のハードルが消えます。あとは企業が用意したコンテンツをきっかけに、Androidの話などをすればいいのでとてもありがたい設計になっていると感じます。

課題に対するネクストアクション

おかげさまで冒頭に書いた2つの課題についてネクストアクションが見つかりました。具体的には以下です。

動作確認がいまだに人の手で行われている

  • mobile-mcpを試してみる

人間のレビューが遅い

  • レビュー観点を整理し、AIレビューを活用できるものを見極める
  • PRの性質を分類して、リファクタリングPRではAIレビューを主に活用する

前者はほぼ一択ですが、後者は複数の打ち手が見つかりました。どちらも試してみないと分からない段階ではあります。まずは小さく試してみようと思います。

その他

良かった点

  • 懐かしい駄菓子がたくさん並んでおり童心に帰って色々といただきました。まさかヤッターめんがまた食べられるとは……感無量でした。
  • セッション動画の早期アップロード。当日聴いたセッションを見返せるほか、参加できなかった同僚に良かったセッションを共有できる。

気になった点

  • 私が参加した時間帯はMeerkatルームで立ち見を見かけました。もう少し座席数があると、より参加しやすそうに感じました。
  • 今年は入場ゲートを設けたことで受付の列は減った一方、トイレへは回り道が必要で、私には少し遠く感じました。

まとめ

まずはmobile-mcpを触ってみる予定です。次のDroidKaigiには、試してみた結果を持って参加できたら良いなと思います。

最後になりますが、素晴らしいイベントを企画・運営してくださった運営スタッフの皆様、登壇者の皆様、スポンサー企業の皆様に心から感謝いたします。ありがとうございました!

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